巻き爪・陥入爪
「爪が湾曲した状態」を巻き爪といい、「爪が爪と皮膚の境界線(爪の横側)に食い込み炎症を起こした状態」を陥入爪といいます。
痛みや腫れを生じ、さらに、皮膚にできたキズが感染を起こし、化膿したり、不良肉芽(ふりょうにくげ)ができたりします。
原因は人によってさまざまですが、間違った爪切りによる深爪や足の骨格の歪み、遺伝的要因、歩行障害のほかに靴のサイズや形状・履き方等も巻き爪・陥入爪の原因となります。
巻き爪・陥入爪の治療方法
様々な原因から変形してしまった爪を除去します。
治療方法には保存療法と外科的療法(根治手術)があります。
当院では適切なケアと組み合わせることで再発の少ない処置を行っています。
-
爪棘(爪甲)部分切除
局所麻酔をして、あるいは麻酔なしで刺さっている部分の爪を除去する手術です。
ほかの治療方法を比べて治療の痛みや出血が少ないため、痛みが不安な人におすすめな方法です。
また、巻き爪や陥入爪による痛みをすぐに改善できるため、歩行が困難になっている場合や、初期の巻き爪・陥入爪の治療として実施されます。
-
超弾性ワイヤーを用いた矯正治療は、爪の形状を本来あるべき姿に戻し、痛みや不快感を軽減することを目指す治療法です。
手術に比べて負担が少なく、短時間で施術が可能なため、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
-
装具(インソール)とは、靴の中敷きのことです。
巻き爪の原因が歩き方や扁平足・外反母趾などの骨格の影響の場合、軽度であればインソールで改善する可能性があります。
またインソールを使用することで、巻き爪の予防にも役立ちます。
-
骨棘除去は、巻き爪の根本原因に対処する手術方法です。
骨棘を取り除くことで、爪や周囲の組織への負担を軽減し、再発のリスクを大幅に低減できます。
骨棘除去は、巻き爪を根本から改善し、長期的な健康な爪を維持するための効果的な治療法です
-
NaOH法とは、爪が食い込んでいる部分を切除したうえで、爪母組織にNaOHと呼ばれる薬品を使って処理をする方法です。
切除した部分の爪が永久的に生えてこなくなるので、巻き爪・陥入爪を繰り返すことなく根治させることを目指します。
手術は局所麻酔を利用し痛みもなく日帰りでできます。
完治するまでの期間が短く、少ない通院回数で治療が完了する点も魅力です。
-
塩之谷法は、名古屋の塩之谷香先生発案の方法で、陥入爪や巻き爪の治療法の一つとして当院でも行なっています。
主に爪の横(側爪郭)が大きくなっていて、爪が減り込むように食い込む陥入爪の方に向けて行なっています。
他には正しい靴の選び方や爪の切り方指導、炎症のある場合は抗生物質等の薬を処方する場合もあります
当院の主な検査方法
また、触診によって痛みや圧痛を確認することもあります。
●普段よく履く靴や、通勤時・習い事・ウォーキングなどに使用する靴をご持参いただくとより詳しい診察が可能です
●巻き爪(陥入爪)など爪の症状で受診する方は、事前にマニキュアやジェルネイルは落としてからご来院ください。
当院ではまずその痛みや違和感が出る部位だけではなく、腰部(腰椎)などを含めた身体全体を精査することで、ひとりひとり異なる根本的な原因を診断し、適切な(負担の少ない)治療を行っています。
場合によっては荷重下での胸椎、腰椎、股関節、膝関節のレントゲン検査を行うこともあります。
歩行時の衝撃の度合いなどの細かな検査を行い、適切な治療の提案を目指します。
また、NaOH法を用いた外科的療法は術前検査として血液検査を行います。
